カラスコ

少し前にNHKでやってた話題を敷衍してみる。

伊達政宗は師匠の虎哉宗乙から後唐の李克用の故事を学んだとされる。よく知られた話だがおおもとの原拠を確認しておくと

『旧五代史』唐書一 武皇本紀上


是時,武皇既收長安,軍勢甚雄,諸侯之師皆畏之.武皇一目微眇,故其時號為「獨眼龍」.

とある。
政宗の軍勢の黒備えも李克用に倣ったものである。黒は五行説で北方の神・玄武を指し、李克用も政宗も北の覇者たらんとする気概を示したものである。
そして、李克用の黒備えの様子は

『旧五代史』武皇本紀上


及武皇將至,賊帥相謂曰:「鴉兒軍至,當避其鋒.」

というものである。

その番組にも出演されていた東北大の山田勝芳先生にはこういう論文がある。いつか読んでみたい。